書籍
OFFICIAL VISIT TO GUATEMALA · 1829
原題Narrative of an Official Visit to Guatemala from Mexico
メキシコからグアテマラへの公式訪問記
中央アメリカ共和国調査行・1829年刊 日本語全訳
英国政府の命を受けたジョージ・アレグザンダー・トンプソンが、1825年にメキシコ市からアカプルコ、ソンソナテを経てグアテマラへ赴いた公式調査旅行の記録です。各地の社会・風俗、中央アメリカ連邦の政治と通商、グアテマラの歴史・統計を詳述しています。
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ジョージ・アレグザンダー・トンプソンが、英国政府の任務によってメキシコからグアテマラへ赴いた経験を記した旅行・調査報告です。メキシコ市からアカプルコへ向かい、海路でソンソナテを経て中央アメリカの政治的中心に入る旅を軸に、独立後の連邦の制度、社会生活、通商事情を説明します。公務による面会や情報収集と、道中で出会った人々や風景の描写が交互に現れます。
旅の場面では、山道、雨季の移動、宿泊先の家族、食事や交通の不便さなどが具体的に語られます。チルパンシンゴを通る行程や海岸への下降は、目的地までの距離だけでは分からない移動の条件を伝えます。グアテマラでは晩餐会や舞踏会、要人との交流が紹介され、旧都アンティグアの山々や景観にも目が向けられます。山の高さを比較する際には、周辺の地盤の高度にも注意を払っています。
政治に関する部分は、革命後の政党関係、憲法、元老院と大統領、教会の位置などを取り上げます。学校や修道院に付属する無償教育、郵便、警察、都市の娯楽も扱い、新しい国家が日常生活の仕組みをどのように支えているかを示そうとします。著者は英国の使節として政界の人々に接しており、その観察には公的な制度への関心と、相手国の安定性を判断する視点が重なっています。
統計的な記述では、人口や出生・死亡、食料価格、行政区分、輸出入の品目と金額が集められます。ジャマイカやベリーズを介する交易、英国製品の市場なども重要な論点です。報告書から得た数字と概算が併用されるため、各地を同じ精度で測定した統計ではありませんが、独立直後の経済を把握するために何が必要と考えられたかを具体的に知ることができます。
帰路にはベリーズ付近の暗礁での危険やキューバ、大西洋横断の経験も収められ、訪問は広い海上交通のなかに置かれます。実見した場面、現地で聞いた話、公的な資料が混在することが本書の特徴です。旅行者の印象と外交・商業上の関心をたどりながら、中央アメリカ連邦の成立期を外から見た同時代の記録として読むことができます。
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- 原刊
- ロンドン、John Murray、1829年
- 翻訳版
- 267頁
- 図版・挿図
- 1点
- 原刊言語
- 英語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- George Alexander Thompson, Narrative of an Official Visit to Guatemala from Mexico, London: John Murray, Albemarle Street, 1829.
- 権利・利用条件
- 1829年刊の原著本文と折込地図はパブリックドメインです。Internet Archiveの主底本とWikimedia Commonsの補完底本はPublic Domain Mark 1.0で公開されています。折込地図はBibliothèque nationale de France所蔵GE D-2366です。
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