ポコム語群のマヤ諸語の表紙

書籍

DIE MAYA-SPRACHEN DER POKOM-GRUPPE · 1888–1896

原題Die Maya-Sprachen der Pokom-Gruppe

ポコム語群のマヤ諸語

第一部ポコンチ語(1888年)・第二部ケクチ語/付録ウスパンテカ語(1896年)日本語全訳

Otto Stollオットー・シュトル

オットー・シュトルがポコム語群を構成するポコンチ語、ケクチ語、ウスパンテカ語を記述・比較した二部作。音論、形態論、統語論、語彙、例文と比較資料を収める1888–1896年刊の大規模なマヤ言語学資料です。欠落頁を別本で補完し、両部の原刊標題紙、補遺、広告を含めて収録しています。

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オットー・シュトルが1888~1896年に刊行した、ポコンチ語、ケクチ語、ウスパンテカ語などを記述・比較する二部作です。著者が「ポコム語群」と呼ぶ枠組みのもとで、地域と言語の分布、音の特徴、語の形成、代名詞、数詞、動詞、文の組立てを扱い、語彙と例文を豊富に示します。個々の言語の説明と、マヤ諸語の関係を探る比較研究が並行して進められます。

第一部はポコンチ語を中心に、ポコマム語との関係も視野へ入れます。語頭、語中、語末における音、接頭辞と接尾辞による派生、複数、性の表示、名詞が関係を表す語として働く用法などを細かく分析します。形が長く組み合わされた表現を、語幹と付属する要素へ分けて説明することで、一つの語の内部にどのような文法関係が含まれるかを明らかにしようとします。

人称と所有の表現は重要な柱です。単独で現れる代名詞だけでなく、動詞や名詞へ結びつく形、主語と目的語の示し方、再帰、随伴、原因、限定などを区別します。「犬が私を噛んだ」と「私は犬によって噛まれた者となった」を比較する例は、同じ出来事を異なる構造で言い表す方法を示します。訳語だけでは見えない語形と文の関係を読むことができます。

後の部分ではケクチ語などの資料を加え、音対応や活用、時間の表現、数詞の使い方を比べます。放出音の対応について限定を加える説明や、大きな数にスペイン語に似た形式が使われるという観察は、言語間の類似と接触による変化を考える手がかりになります。語彙項目にも用例が添えられ、単語の意味だけでなく、実際の結合の仕方が示されています。

文法用語と分類は19世紀の言語学に属し、著者の「語群」の範囲を現在の系統分類と同一視することはできません。それでも、語形を省略せずに並べ、説明と例文を照合できる資料の厚みがあります。現代の入門書のように会話を順に学ぶ構成ではなく、音と形態、構文、語彙を比較するための研究書です。異なる言語の中で何が共通し、どこに違いがあるかを、著者の分析そのものとともに検討できる点に特色があります。

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原刊
第一部:ウィーン、Alfred Hölder、1888年;第二部:ライプツィヒ、K. F. Köhler’s Antiquarium、1896年
翻訳版
725頁
図版・挿図
2点
原刊言語
ドイツ語・ポコンチ語・ケクチ語・ウスパンテカ語

SOURCE & PUBLICATION DATA

底本・公開情報

底本
Otto Stoll『Die Maya-Sprachen der Pokom-Gruppe』第一部『Die Sprache der Pokonchi-Indianer』(Wien: Alfred Hölder、1888年)および第二部『Die Sprache der K’ekchi-Indianer, nebst Anhang: Die Uspanteca-Sprache』(Leipzig: K. F. Köhler’s Antiquarium、1896年)。
権利・利用条件
1888年・1896年原刊は著作権保護期間を満了しています。Internet Archiveの主底本資料ページは当該デジタル資料をPublic Domain Mark 1.0で表示しています。補完・照合用画像には各公開元・所蔵館の利用条件が適用される場合があります。
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