グアテマラ――1878–1883年の旅行と描写の表紙

書籍

GUATEMALA · REISEN UND SCHILDERUNGEN · 1886

原題Guatemala: Reisen und Schilderungen aus den Jahren 1878–1883

グアテマラ――1878–1883年の旅行と描写

1886年初版・前付、本文全518頁、付録、索引、正誤表、全挿図・地図 日本語全訳

Otto Stollオットー・シュトル

スイスの医師・民族学者オットー・シュトルが1878年から1883年のグアテマラ滞在と旅行をもとに、地理、交通、気候、動植物、都市、農業と経済、先住民社会、諸言語、歴史、考古遺跡をまとめた1886年刊の旅行・地誌。原刊前付、本文全518頁、付録、索引、正誤表、挿図、折込気象表、政治地図、民族誌図を収録しています。

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スイスの医師・民族学者オットー・シュトルが、一八七八年から一八八三年にかけてグアテマラに滞在し、各地を旅した経験をまとめた地誌です。サン・ホセ港への到着から首都、太平洋側の低地、高地の町々へと移動し、気候、動植物、農業、経済、先住民社会、言語、歴史と遺跡を論じます。長期滞在者の日常的な観察と、自然科学・民族学の比較が重なっている点に特徴があります。

首都では飲料水の供給、泉の小動物、住宅、公共建築、大学図書館、経済協会などを調べます。都市の制度と、それを支える自然環境が同じ視野に入り、気象の観測も重要な位置を占めます。五か月を過ごした後には、ヨーロッパの影響を受けた首都以外を知ろうと旅へ出ます。火山を回る道、山地と低地の眺望、標高に応じて変わる植生が、移動の中で記録されます。

農業の説明では、コーヒーを輸出できる状態まで加工する費用に、港までの運賃と税を加えて考えます。サトウキビやココヤシなどの作物も扱い、植物の分布が古くからのものか、スペイン人到来後の移入かを検討します。農園、港、首都の卸売と地方の小売をつなげる記述から、農村生産と世界貿易がどのような経路で結びついていたかを知ることができます。

人々の住居、漁法、子どもの健康、患者との会話、宗教的な慣行には、医師としての経験が生かされています。悲しみに効く薬を求められる場面などは、病と感情が現地でどのように理解されたかを伝えます。ただし、生活や宗教への否定的な一般化も多く、本人が観察した事実と、それを「文明」の尺度で評価した言葉を分けて読む必要があります。

アンティグアの廃墟、バリオス政権と地方共同体の関係、先住民の諸言語、考古遺跡も取り上げ、政治地図と民族誌図によって地域の広がりを示します。世界貿易の影響が及ぶ前の社会を研究したいという関心と、経済開発への期待が同居する書物です。本書は、十九世紀末グアテマラの自然・生活・産業を横断する資料であり、現地滞在を通して形成されたヨーロッパの民族学的な視線も検討できます。

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原刊
ライプツィヒ、F. A. Brockhaus、1886年
翻訳版
553頁
図版・挿図
14点
原刊言語
ドイツ語

SOURCE & PUBLICATION DATA

底本・公開情報

底本
Otto Stoll『Guatemala: Reisen und Schilderungen aus den Jahren 1878–1883』(Leipzig: F. A. Brockhaus、1886年初版)。
権利・利用条件
1886年原刊および原刊の図版・地図は著作権保護期間を満了しています。Internet Archiveに掲載されたWellcome Library所蔵本はPublic Domain Mark表示です。
公開日
更新日

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