マヤ語文法の表紙

書籍

ARTE DE LA LENGUA MAYA · 1684

原題Arte de la lengua Maya

マヤ語文法

1684年メキシコ初版・標題紙・献呈・認可・検閲・本文p. 1–76 日本語全訳

Gabriel de San Buenaventuraガブリエル・デ・サン・ブエナベントゥラ

植民地期ユカテコ・マヤ語の刊本文法書。標題紙、献呈、認可・検閲、四活用、動詞の変異、代名詞・小辞、sum相当動詞、派生規則、聖体拝領・告解・洗礼・婚姻・終油の定型文まで、1684年初版の原刊順に収録し、マヤ語形・例文の原綴と原刊頁標識を保持しています。

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ガブリエル・デ・サン・ブエナベントゥラによる、植民地期ユカテコ・マヤ語の文法書です。代名詞、名詞、四つの動詞活用、語形の変異、派生、小辞などを体系化し、最後に秘跡を執行するための定型的な対話を置いています。ラテン語やスペイン語の文法概念を足場にしながら、マヤ語を学んで実際に話す必要のある聖職者へ、規則と用例を提供しようとする一六八四年の著作です。

動詞の説明では、人称と時制に応じた代名詞の位置、能動動詞と中性動詞の違い、過去や未来の形が扱われます。語尾や小辞を加えることで意味が変化する仕組みを、具体的な語形を示して説明します。実体名詞や動詞に要素を後置して別の動詞を作る例もあり、単語を暗記するだけでなく、語を組み立てる規則として言語を把握することが目指されています。

一つの動詞の後へ別の動詞が続く場合、移動を表すかどうかによって形を変えるといった説明は、文中で語が相互に作用することへ注意を向けています。「もし」「まで」「何のため」「いつも」などに相当する表現も、後続の動詞の形と組み合わせて論じられます。小辞の意味を日本語やスペイン語の一語へ対応させるだけでは足りないことが、多数の例文から具体的に示されます。

存在を表すラテン語の sum に対応する表現や、強調、義務、行為の進行を示す要素も取り上げられます。解説の枠組みにはヨーロッパの文法学が表れますが、その枠へ収めるために記された細かな条件や例外から、著者がマヤ語固有の用法を捉えようとした努力も読めます。どの形式を同じ活用へまとめ、どの働きを別の小辞として扱ったかが、記述の方法を知る手がかりになります。

末尾の聖体拝領、告解、洗礼、婚姻、終油の文例は、文法を習得する目的が司牧の実務にあったことを明らかにします。信仰について尋ね、必要な応答を引き出す場面では、文法規則が実際の発話へつながります。本書は現在の入門書とは異なる分類と綴りを用いますが、当時の言語形を調べる資料であるとともに、マヤ語を文字によって体系化し、教会活動に役立てた植民地期の言語研究そのものを検討できる著作です。

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原刊
メキシコ、ベルナルド・カルデロン未亡人印刷所、1684年
翻訳版
131頁
図版・挿図
1点
原刊言語
スペイン語・マヤ語・ラテン語

SOURCE & PUBLICATION DATA

底本・公開情報

底本
Gabriel de San Buenaventura『Arte de la lengua Maya』(México: por la viuda de Bernardo Calderón、1684年初版)。
権利・利用条件
1684年原刊本文は著作権保護期間を満了しています。Internet Archiveの当該記録はUsage欄にCreative Commons Public Domain Mark 1.0(PDM 1.0)を表示しています。PDM 1.0はライセンスではなく、既知の著作権上の制約がないことを示す標章であり、許諾を求めず商用利用を含む複製・改変・配布等が可能である旨を示す一方、法域差、著作者人格権、無保証等の留保があります。
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