中央アメリカ革命史のための回想録の表紙

書籍

MEMORIAS DE JALAPA · 1832

原題Memorias para la historia de la revolución de Centro-América

中央アメリカ革命史のための回想録

「ハラパ回想録」・1832年初版・前付・全5章・証拠文書 日本語全訳

Manuel Montúfar y Coronado [published anonymously]マヌエル・モントゥファル・イ・コロナード

旧グアテマラ王国末期から独立、メキシコ帝国への併合と分離、中央アメリカ連邦の成立、1826–1829年内戦とグアテマラ占領までを、同時代の政治家マヌエル・モントゥファルが叙述した回想録。1832年初版は「あるグアテマラ人による」として匿名刊行され、一般に「ハラパ回想録」と呼ばれています。中央アメリカ概説、全5章、証拠文書第1–5号、脚注を省略なく収録しています。

詳細概要 詳細概要を閉じる

モントゥファルの『中央アメリカ革命史のための回想録』は、旧グアテマラ王国の末期から独立、メキシコ帝国への併合と分離、連邦成立、一八二六〜一八二九年の内戦までを叙述した同時代の政治的回想です。一八三二年に「あるグアテマラ人による」として匿名刊行され、「ハラパ回想録」の名でも知られます。革命を遠い過去として整理するのではなく、敗北と追放を経験した立場から、その原因と責任を論じています。

冒頭の中央アメリカ概説は、領土と政治・教会上の区分、諸地方の資源と生業を示します。その後、首都と諸州の対立、独立をめぐる態度、メキシコへの併合、サン・サルバドルとグアテマラ、レオンとグラナダの争いを追います。帝国派、共和派、連邦派、中央集権派の境界が変わり、かつての関係が反転したという説明は、党派を固定した名称だけで理解しないための材料になります。

連邦成立後は、憲法、議会、大統領選挙、州の権限、教会をめぐる問題が軍事的な衝突へつながる過程を扱います。グアテマラ州元首の逮捕、ケツァルテナンゴの騒乱、フロレスの死、当局の改選、諸戦役が詳しく記されます。食糧と資金の不足、部隊の離反、休戦への不満など、制度上の争いが戦場でどう展開したかも具体的です。

グアテマラ占領後については、モラサン軍の維持費として課された負担、財産の処分、拘禁、追放を強く批判します。賠償と呼ばれた措置を実質的な没収だと論じ、基本法が禁じる処罰との矛盾を指摘します。法を守ると称する勢力が法を破ったという構図によって、著者は自分たちの立場を弁護し、勝者の正統性を問い直そうとしています。

五点の証拠文書、布告、条約案、抗議文などは、その主張を支える資料として置かれます。しかし革命の原因を官吏の不和や公職への欲望に求める結論、対立者への激しい呼称は、著者の政治判断です。事件の記録と自己弁護の論理を分けて読むことが重要です。独立後の国家形成を成功への一本道ではなく、首都と地方、連邦と州、憲法と軍事力の衝突として描く点に、本書の具体的な歴史資料としての特色があります。

回想録政治史一次史料歴史書中央アメリカグアテマラエルサルバドルホンジュラスニカラグアコスタリカチアパスメキシコスペイン語ハラパ回想録中米独立中央アメリカ連邦1826–1829年内戦マヌエル・ホセ・アルセフランシスコ・モラサン保守派19世紀

EPUBは本文リフロー型です。読書アプリの画面幅・文字サイズ・縦横表示に合わせて組み替わります。

原刊
ハラパ、政府印刷局、1832年
翻訳版
267頁
図版・挿図
1点
原刊言語
スペイン語

SOURCE & PUBLICATION DATA

底本・公開情報

底本
Manuel Montúfar y Coronado[匿名刊行]『Memorias para la historia de la revolución de Centro-América, por un guatemalteco』(Jalapa: Impreso por Aburto y Blanco, en la Oficina del Gobierno、1832年初版)。
権利・利用条件
マヌエル・モントゥファル・イ・コロナードは1844年に没しており、1832年原刊本文は米国・日本ともに著作権保護期間を満了しています。Internet Archiveに掲載された米国議会図書館所蔵本のデジタル画像には、公開元および所蔵館の利用条件が適用される場合があります。
公開日
更新日

DOCUMENT READER

日本語翻訳版 PDF

PDFは自動では読み込みません。閲覧するときだけ下のボタンを押してください。