書籍
MEMORIAS DE UNA PRISIÓN
原題Memorias de una prisión: Páginas de la historia de Centro-América
ある監獄の回想
中央アメリカ史の諸頁
エストラーダ・カブレラ政権下のグアテマラで投獄された著者が、逮捕、獄中生活、軍事裁判を回想し、政治的抑圧と中米諸国の外交・司法制度を論じた記録です。ハーバード大学所蔵、Googleデジタル化、Internet Archive公開の1917年版を底本とします。
詳細概要 詳細概要を閉じる
ラファエル・モントゥファルが、エストラーダ・カブレラ政権下のグアテマラで経験した逮捕と投獄を出発点に、独裁政治の仕組みと中央アメリカの将来を論じる回想録です。寝床から連行され、警察署、砲兵隊の施設、刑務所へと移される過程をたどりながら、権力が個人の生活へ入り込む様子を、会話、命令、書簡、声明などとともに描きます。
獄中の記述は、収容施設の環境だけでなく、同房者や世話係との関係、病気、読書、外部から届く知らせ、希望と不安の変化に及びます。大統領との面談や軍司令部での応対、軍法会議と上訴手続の叙述では、法の条文と実際の運用の隔たりが問題になります。監獄は社会から切り離された場所であると同時に、政権に従属する行政と司法を凝縮して示す場として描かれています。
著者の関心は自身の拘禁にとどまりません。国内新聞の報道と政権への賛辞を批判し、鉄道、公教育、財政と通貨、個人の権利保障、公衆衛生、対外債務、行政の倫理を取り上げ、政府が掲げる実績を検討します。政治的な盲従を戒める議論には、支配者だけでなく、その支配を支える言論や社会の態度を問う視点が表れています。
後半では、中央アメリカ司法裁判所、ワシントン会議、憲法改正、ホンジュラスの革命などへ視野が広がります。中米諸国の平和や再統合をめぐる期待と、各国政府の利害や実際の行動との緊張が論じられ、個人の受難の記録が地域全体の政治論へ接続していきます。付録の商法、文芸・美術・工業所有権、刑法と犯罪人引渡しなどに関する条約は、国際的な制度整備という本書のもう一つの関心を具体的に示します。
本書は政権に対して明確な批判的立場を取る当事者の証言であり、人物への評価や政治的判断は著者のものです。体験の叙述と引用文書を読み分けることで、抑圧を受けた側が正義と自由をどのような言葉で主張したかを考えられます。底本はハーバード大学所蔵本に由来する1917年版で、標題紙には1908年の刊記が残されています。
EPUBは本文リフロー型です。読書アプリの画面幅・文字サイズ・縦横表示に合わせて組み替わります。
- 原刊
- 1917年版。標題紙は「グアテマラ、1908年」、著作権頁は1917年。公開書誌上の出版者はHarper & Brothers。
- 翻訳版
- 376頁
- 日本語訳表紙
- 13点
- 原刊言語
- スペイン語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- Rafael Montúfar, Memorias de una prisión: Páginas de la historia de Centro-América, 1917年版。標題紙の刊記はGuatemala: 1908、著作権頁は1917年。Internet Archive書誌の出版者はHarper & Brothers。
- 権利・利用条件
- 底本・図版の所蔵機関はハーバード大学、デジタル化機関はGoogle、公開機関はInternet Archiveです。公開元の権利表示はNOT_IN_COPYRIGHT、対象地域は米国。原刊の著作権表示は歴史的な刊記として収録しています。
- 公開日
- 更新日
- 訂正窓口
- 誤訳・誤植を連絡する ↗
DOCUMENT READER
日本語翻訳版 PDF
PDFは自動では読み込みません。閲覧するときだけ下のボタンを押してください。