中央アメリカ――1885年国民戦役の表紙

書籍

CENTRO AMÉRICA · 1885

原題Centro América: Campaña Nacional de 1885

中央アメリカ――1885年国民戦役

フスト・ルフィーノ・バリオスの中央アメリカ統一戦役・1911年刊 日本語全訳

Rafael Mezaラファエル・メサ

中央アメリカ軍事総司令部書記官ラファエル・メサが、1885年にグアテマラ大統領フスト・ルフィーノ・バリオスが企図した中央アメリカ統一戦役を、前史、各国の政治・軍事的対応、動員と進軍、チャルチュアパの戦いとバリオスの死、その後の外交文書まで記した1911年刊の戦史です。

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ラファエル・メサが、グアテマラ大統領フスト・ルフィーノ・バリオスによる一八八五年の中央アメリカ統一戦役を記した回想的な戦史です。軍事総司令部の書記官を務めた著者は、統一運動の前史、各共和国の反応、軍の動員と進軍、チャルチュアパでの戦闘、バリオスの死と撤退を順にたどります。自らの経験を軸にしつつ、書簡、電報、法令などを組み合わせて事件を説明します。

前半では、独立後の分裂と党派抗争を克服する手段として国家統一を位置付けます。著者はバリオスとの会話を紹介し、個人の権力維持よりも中央アメリカの祖国を再建する志を強調します。ホンジュラスの支持とエルサルバドル側の抵抗など、政府ごとの判断を比較し、使節の往来や法令の伝達を追います。イタリアやドイツの統一も引き合いに出され、武力を伴う統一を正当化する論拠になります。

軍事行動の記述は、兵の出発、国境のチンゴでの滞在、侵攻、戦場での指揮へ進みます。兵士の士気や指揮官への不満、命令の受け渡しなど、部隊内部の事情も描かれます。バリオスが兵の先頭に立とうとする場面は、著者の英雄像を集約しています。同時に、公式発表と実際の行動に食い違いがあるという非難も取り上げ、その事情を説明して総司令官を擁護します。

チャルチュアパでの死後は、知らせが伝わる過程、軍の撤退、統一法令の廃止、休戦と外交交渉が焦点になります。戦闘を続けるべきだったのかという問いについて、現場で命令に従う責任と、結果を知った後の判断とを分けて検討します。武装解除や恩赦、各共和国の旗への礼砲など、関係回復の手続も示され、戦場の敗北が地域全体の政治的決着へつながる過程を追えます。

本書は統一主義者による弁護と追悼の性格が明確で、相手国の動機を中立に描いた記録ではありません。バリオスの未亡人への献辞や、統一こそ繁栄と国際的な尊重を得る道だという結論にも、その立場が表れます。参加者の記憶と同時代の文書を通じて、戦役の経過だけでなく、敗北後も維持された統一の理念と、その正当性をめぐる論争を知ることができます。

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原刊
サン・サルバドル、Tipografía La Unión、1911年
翻訳版
225頁
原刊画像・肖像図版
11点
原刊言語
スペイン語

SOURCE & PUBLICATION DATA

底本・公開情報

底本
Rafael Meza, Centro América: Campaña Nacional de 1885, San Salvador: Tipografía La Unión, 1911.
権利・利用条件
1911年刊の原著はパブリックドメインです。Google Booksは当該巻を全文閲覧可能なパブリックドメイン資料として公開しています。収録した原刊画像はGoogle Booksの表示・透かしを保持しています。利用にはGoogle Booksの利用案内が適用されます。
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