書籍
HISTORIA ECLESIÁSTICA INDIANA · 1870
原題Historia eclesiástica indiana
インディアス教会史
1870年メキシコ刊
16世紀のヌエバ・エスパーニャでのキリスト教布教とフランシスコ会士の活動を、先住民の社会・習俗、征服後の教会制度、修道士の伝記とともに叙述した教会史です。ホアキン・ガルシア・イカスバルセタ編刊の1870年メキシコ初刊本に基づきます。
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メンディエタの『インディアス教会史』は、新大陸、とりわけヌエバ・エスパーニャでキリスト教の布教が進んだ過程を、フランシスコ会士の立場から記す大著です。初期の渡航と征服、先住民の宗教と慣習、改宗と教化、修道会の組織、宣教師の生涯と殉教を広く扱います。十六世紀の経験と伝聞を集めた叙述が、一八七〇年刊本を通じて読める形になった作品であり、刊年と記述の対象時期は異なります。
初期植民地の部分では、エスパニョラ島の住民に課された労働と虐待、カシケのエンリケの反乱と和平、先住民人口の壊滅的な減少を論じます。植民者の行為を非難しながら、カトリック両王を弁護する構図もあり、王権、征服者、宣教師が同じ責任を負うものとしては描かれていません。先住民保護への熱意は、キリスト教的な統治の理想と一体となっています。
異教時代を扱う諸章には、創造と太陽の神話、テスカトリポカとケツァルコアトル、神殿、神像、暦、祭礼、供犠、魂についての観念などが収められます。家庭生活に関わる訓戒もあり、布教以前の倫理や生活のあり方を伝える材料となります。ただし先住民の神々を悪魔とみなす表現は、著者の宗教的な解釈です。採録された伝承と、それをキリスト教の歴史に位置付ける説明は読み分ける必要があります。
宣教史では、修道士が先住民と接する態度、貧しさと謙遜、洗礼の手続、教皇勅書と司教会議の決定などが詳しく述べられます。多数の改宗者を受け入れる現場と、秘跡をどのように適正に行うかという制度上の問題が結び付きます。修道会への参加を望む先住民の扱いも記され、福音による平等の理想と、会の内部で設けられた境界の双方が見えます。
後半の人物伝では、管区長の継承、看護と施療、清貧の実践、迫害と殉教が、模範的な生涯として語られます。奇跡や神の加護も歴史の説明を担うため、今日的な実証史と同じ枠で読むことはできません。それでも人名、活動地、教化の方法、教会と統治者の争いが豊富に残り、先住民社会の変容と、宣教師が自らの使命をどう理解したかを同時に考えるための厚みある史料です。
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- 原刊
- メキシコ、フランシスコ・ディアス・デ・レオンおよびサンティアゴ・ホワイト印刷所、1870年
- 翻訳版
- 1100頁
- 日本語訳表紙
- 0点
- 原刊言語
- スペイン語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- Gerónimo de Mendieta, Historia eclesiástica indiana, publicada por Joaquín García Icazbalceta, México: Antigua Librería, 1870. 前付XLV頁、本文790頁。
- 権利・利用条件
- 原著および1870年刊本の本文は著作権保護期間を満了しています。バイエルン州立図書館の公開画像の権利表示は「No Copyright - Non-Commercial Use Only」です。権利表示:https://rightsstatements.org/vocab/NoC-NC/1.0/。
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