書籍
A GLIMPSE AT GUATEMALA · 1899
原題A Glimpse at Guatemala, and Some Notes on the Ancient Monuments of Central America
グアテマラ紀行
1899年初版・全26章、原注、索引、原刊画像137点 日本語全訳
アン・ケアリー・モーズレーとアルフレッド・パーシヴァル・モーズレーが、グアテマラ各地の旅行と中央アメリカ古代遺跡の調査をまとめた1899年刊行書。前付、本文全26章、原注、索引、写真、地図、平面図、暦表など原刊画像137点を収録しています。
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アン・ケアリー・モーズレーとアルフレッド・パーシヴァル・モーズレーが、グアテマラの旅行と中央アメリカの古代遺跡調査をまとめた一八九九年刊の著作です。全二十六章のなかに、道中の生活を描く紀行と、遺跡、彫刻、碑文についての考古学的な覚書が組み合わされています。都市や村、人びとの応対、自然景観をたどる部分と、調査の成果を説明する部分を併せることで、古代遺物の研究がどのような旅の条件のもとで行われたかも分かります。
旅は港から首都、アンティグア、火山群、アティトラン湖、高地、ウスパンタン、リオ・ネグロ、コバン、ベラパスへと進みます。キチェやカクチケルの地域、ラビナルの遺跡、サカパからコパンへの道などが続き、乾燥や険しい道、水の乏しい野営地、移動と宿泊の手配が具体的に記されます。風景の描写だけでなく、旅を支えた現地の人びととの関係や、名前から想像した場所と実際の状態の違いも、読者を調査の現場へ導く要素になっています。
コパンについては一八八五年の調査にも立ち返り、パラシオの古い報告、スティーヴンズとキャザーウッドの仕事など、先行する記録との関係を論じます。さらにキリグア、イクシュクン、チチェン・イツァ、パレンケ、ティカル、メンチェなどへ対象が広がります。写真、地図、平面図を参照しながら建物と彫刻を比較でき、遺跡を孤立した見どころとして扱わず、記録の蓄積によって理解すべき対象として示します。各地での経験と研究史が重なっていることが、本書の厚みを生んでいます。
最終章は象形文字碑文を扱い、時間の区分と記号、ランダの記録、暦の資料を説明します。著者は既に集まった材料の豊かさを伝え、後に続く調査を促すことを望んでいます。碑文の理解や文化の評価には刊行当時の知識が反映されるため、現在の解読成果と同一視せず、観察と仮説を分けて読む必要があります。また、住民や社会階層への表現には旅行者の時代的な視点があります。それらを踏まえれば、マヤ考古学の資料収集が進む時期を、家庭的な旅の経験と専門的な記録の両方から捉えられます。遺跡の探究を取り巻く自然と人間の世界を伝えるという、二人の著者の狙いが一貫した一冊です。
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- 原刊
- ロンドン、1899年
- 翻訳版
- 466頁
- 図版・挿図
- 137点
- 原刊言語
- 英語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- Anne Cary Maudslay and Alfred Percival Maudslay, A Glimpse at Guatemala, and Some Notes on the Ancient Monuments of Central America, London: John Murray, 1899.
- 権利・利用条件
- 原刊本文はパブリックドメインです。Internet Archiveの当該項目には個別のrights/licenseurl表示がありません。公開画像には当該項目と提供館の条件が適用されます。
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