ホンジュラスにおける奴隷の状態と待遇に関する往復書簡の表紙

書籍

HOUSE OF COMMONS PAPER 457 · 1823

原題Slaves at Honduras. Correspondence Relative to the Condition and Treatment of Slaves at Honduras: 1820–1823

ホンジュラスにおける奴隷の状態と待遇に関する往復書簡

1823年下院文書第457号・本文3–100頁 日本語全訳

Great Britain, House of Commonsイギリス議会下院

イギリス植民地省が、英領ホンジュラス監督官ジョージ・アーサーおよびコッド少将との1820年から1823年までの往復書簡を下院へ提出した議会文書。奴隷への処罰、司法制度、逃亡、モスキート海岸に由来するインディアンとその子孫の自由身分請求をめぐる書簡、証言、審理記録、法令、登録簿、系譜、証書を収録しています。

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『ホンジュラスにおける奴隷の状態と待遇に関する往復書簡』は、英領ホンジュラスの監督官ジョージ・アーサー、コッド少将と英国植民地省の間で交わされた一八二〇〜一八二三年の文書を、下院へ提出した議会資料です。処罰と拘禁、逃亡、司法の運用、モスキート海岸に由来する先住民とその子孫の自由身分請求を扱います。抽象的な制度論ではなく、名のある個人の事案と、それを審理する手続が積み重ねられています。

虐待に関する部分では、苦情を申し立てに出た女性が再び捕らえられた経緯や、ペギーという女性の鎖と監禁について複数の証言が示されます。いつ鎖を外したか、誰が監督したか、証人は何を見たかという細部が争われ、所有者の権限と救済を求める行動の衝突が見えます。証言の並置は、暴力を受けた側の経験が、そのまま行政上の事実として承認されるわけではなかったことを伝えます。

自由身分の請求では、本人、母、祖母の出自と、モスキート海岸からの移動が重要な証拠になります。旧名と現在の名を照合する供述、母がどの集団に属したかを述べる記憶、過去の告示や解放証書の捜索が記録されます。系譜は家の歴史を知るためだけではなく、その人を奴隷として所有できるかどうかに関わる、切実な法的資料となっています。

文書集には、委員会の審理、国王法務総裁の意見、ジャマイカの法令、登録簿、証書、財産目録などが含まれます。現地で結論を出す前に、ジャマイカの記録と本国の法律上の助言を求める様子からは、植民地の司法が複数の管轄にまたがっていたことが分かります。監督官は調査を進めつつ、所有者にも異議や請願の時間を与えるとしており、救済と財産権の利害が同じ手続の中で扱われています。

ここに残るのは、行政担当者と所有者、請願者、証人の言葉が異なる権限で記録された文書です。公式資料であることは、すべての証言が同じ条件で集められたことを意味しません。供述の内容、質問の方向、文書を探す行為、判断を延期する理由を追うことで、奴隷制の実態だけでなく、自由を主張するために必要とされた証明の仕組みと、その困難を具体的に理解できます。

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原刊
ロンドン、1823年
翻訳版
228頁
図版・挿図
0点
原刊言語
英語

SOURCE & PUBLICATION DATA

底本・公開情報

底本
Great Britain, House of Commons, Slaves. Population. Correspondence Relative to the Condition and Treatment of Slaves at Honduras, 1820–1823, House of Commons Paper 457, ordered to be printed 16 June 1823.
権利・利用条件
1823年原刊本文はパブリックドメインです。CRLのデジタル画像には同館の利用条件が適用され、本版には画像を転載していません。
公開日
更新日

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