書籍
CENTRAAL AMERIKA · 1832
原題Centraal Amerika, uit een geschiedkundig, aardrijkskundig en statistiek oogpunt beschouwd
中央アメリカ
歴史・地理・統計の観点からの考察
中央アメリカ共和国の歴史、地理、住民、産業、通商、政治制度を、元オランダ総領事ハーフケンスが論じた1832年刊の地誌・統計書です。ハーバード大学所蔵、Internet Archive公開本を底本とし、図版等をオランダ国立図書館所蔵の同版で補いました。折込図3葉は全体画像を入手できず未収録です。
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元オランダ総領事ハーフケンスが、独立後の中央アメリカ共和国を歴史、地理、統計の観点から記述した書物です。スペイン人による征服の経緯を前提としつつ、共和国の政治的な争い、各州の状態、住民、産物と通商を広く扱います。外交上の関心と現地経験に支えられた地誌であり、ヨーロッパの読者に新しい共和国の制度、資源、交易の可能性を理解させようとしています。
歴史叙述では、独立後の都市と州、政府と議会の関係が詳しく取り上げられます。市当局の書簡、選挙、法令、軍の駐留、和平交渉などを追い、中央アメリカの対立を抽象的な混乱として済ませず、具体的な人物と決定の連鎖として説明します。ニカラグアとサルバドルの党派関係、アルセやデルガドをめぐる争いからは、地方の政治と連邦の権力が密接に結びついていたことが分かります。
宗教制度も政治史の一部です。司教座の配置、選任司教の地位、修道会の廃止や財産の没収、追放者への年金などが論じられます。著者は制度や政策を評価し、票の扱いに関する疑問まで注で検討します。一方、戦闘の描写にはヨーロッパ軍との比較や現地兵士への皮肉が現れ、観察と同時に外国人の価値判断が記録されている点にも注意が必要です。
地理・統計の部分では、都市の街路、住宅、中庭、地震に備えた建築、地方の町や農園、湖と火山、住民の区分などを取り上げます。薬材、樹脂、木材、硫黄などの産物を列挙し、土地の経済的利用を考えます。ニカラグア湖とマナグア湖、両湖を結ぶ川の記述は、両洋間の交通を開く計画に関する同時代の議論にもつながる内容です。
ベリーズについての報告や遺跡への言及もあり、共和国の国境の内側だけに視野を閉じていません。住民を人種的な分類で説明する箇所や、政敵の人物像に付された評価は、当時の認識として読む必要があります。政治事件の詳細と地方の生活・産業の記述を重ねる本書は、連邦期中央アメリカを一つのまとまりとして把握しようとした早い地誌であり、独立後の国家形成と国際的な関心を同じ資料から検討できます。
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- 原刊
- ドルドレヒト、Blussé en Van Braam、1832年。
- 翻訳版
- 361頁
- 図版・挿図
- 2点
- 原刊言語
- オランダ語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- J. Haefkens, Centraal Amerika, uit een geschiedkundig, aardrijkskundig en statistiek oogpunt beschouwd. ドルドレヒト、Blussé en Van Braam、1832年。
- 権利・利用条件
- 底本:パブリックドメイン(著作権保護期間満了)。Internet Archiveの権利表示:NOT_IN_COPYRIGHT(米国で著作権保護の対象外)。底本PDF冒頭のGoogle Usage guidelinesは、個人・非営利利用、自動照会の禁止、Google透かし表示の保持を求めています。補完画像:オランダ国立図書館所蔵・Google Books公開。
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