書籍
MÉXICO VIEJO · 1900
原題México viejo: noticias históricas, tradiciones, leyendas y costumbres
古きメキシコ
歴史記事・伝承・伝説・風俗
メキシコ市の街路、寺院、宮殿、劇場、学校をめぐる歴史記事と伝承を集めた著作です。植民地時代から独立期にかけての宗教行事、都市生活、人物の逸話を、年代記や記録を引きながらたどります。1900年ブーレ刊本を底本としました。
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ルイス・ゴンサレス・オブレゴンの『古きメキシコ』は、メキシコ市の街路、広場、教会、宮殿、学校などに残る過去を、歴史記事と伝承の両方からたどる都市の読本です。植民地時代から独立期にかけての出来事を、場所や人物ごとの章にまとめ、年代記や公的記録、逸話を行き来しながら描きます。一つの時代を順番に説明する通史ではなく、都市を歩くように異なる時間へ入っていく構成です。
ボラドール広場、カノアス通り、サンタ・パウラ墓地などの地名は、それぞれの場所で行われた行事や事件への入口となります。街路の旧称、建物の用途と取り壊し、宮殿の姿を調べる章からは、都市空間が固定した背景ではなく、住民の営みと政策によって作り替えられてきたことがわかります。現在の町の姿の下に、異なる名称と機能を持つ場所が重なっているという視点が全体を支えています。
宗教生活の描写には、聖体祭の行列、奇跡の物語、説教師の働き、異端審問の処罰などが含まれます。マリア・ポブレテやコルドバのムラート女のような伝承的人物を扱う一方、アウト・デ・フェやサンベニトに関する記録も取り上げます。信仰の華やかな表現と強制的な制度を同じ都市の経験として描くことで、単純な懐古には収まらない植民地社会の姿を示しています。
生活文化の範囲も広く、貸馬車、劇場、服装、婦人の装飾、学校、病院、印刷などへ関心が向けられます。病院での解剖学と外科学の教育を具体的な勅令や開始時期に結びつける記述は、制度の変化を身近な場所から捉える例です。著者は人々の趣味や感情を生き生きと再現し、ときに皮肉や批判を交えながら、史料上の出来事を読者が想像できる場面へ組み立てています。
独立記念祭やホセファ・オルティス・デ・ドミンゲスの死亡記録は、植民地都市から国民国家の首都への移り変わりを伝えます。記録に基づく考証と、後世に語り継がれた話とは性格が異なるため、著者がどの典拠を示しているかに注意すると読みが深まります。建築物だけでなく、祭礼、噂、処罰、教育、記念の習慣を含めて、都市の歴史がどのように記憶されるかを考えさせる作品です。
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- 原刊
- París y México: Librería de la Vda. de C. Bouret, 1900.
- 翻訳版
- 823頁
- 図版・挿図
- 91点
- 原刊言語
- スペイン語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- Luis González Obregón, México viejo: noticias históricas, tradiciones, leyendas y costumbres. París y México: Librería de la Vda. de C. Bouret, 1900.
- 権利・利用条件
- 1900年刊の原著は著作権保護期間を満了しています。提供画像の利用条件はGettyのReproductions & Permissions(https://www.getty.edu/research-conservation/library/reproductions-permissions/)およびTerms of Use(https://www.getty.edu/legal/terms-of-use/)を参照してください。当該公開本には個別のCCライセンス表示がなく、CC0の指定は確認できません。
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