書籍
BRITISH HONDURAS · 1883
原題British Honduras: An Historical and Descriptive Account of the Colony from Its Settlement, 1670
英領ホンジュラス
1670年の入植以来の歴史と概況・1883年初版 日本語全訳
英領ホンジュラスの入植史、行政制度、マホガニー・木材貿易、地理、人口、労働、気候、産物、植物相・動物相をまとめた1883年刊行書。原刊前付、全15章、付録2編、諸表、原注に加え、底本に合綴されたサンプソン・ロウ社の刊行書目広告32頁も収録しています。
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アルフレッド・ギブズが英領ホンジュラスの入植史と19世紀後半の状況をまとめた著作です。初期の英国人の活動、スペインとの対立、住民総会と行政当局の争い、木材産業、人口、労働、気候と自然を扱います。歴史の叙述と現状の説明を組み合わせ、ベリーズを中心とする地域が、伐採拠点から統治制度を持つ植民地へ変化した経過を描きます。
前半では先住民と征服に触れた後、英国人の入植、湾内の拠点、スペイン側の攻撃、捕囚からの帰還などを追います。条約と軍事行動を通じた権利の主張は、本書の大きな軸です。セント・ジョージズ・キーは裕福な入植者が公務や休養のために集まる場所として描かれ、木材伐採の作業地と町の生活が分かれていたことが分かります。地理の章は、国境、河川、集落の配置をこの歴史へ結びつけます。
19世紀の政治では、国王側の官吏と住民の代表組織との対立、司法の管轄、裁判官と総会の関係が詳しく取り上げられます。著者は入植者の自治への愛着を重視し、後の自治回復の請願が認められなかったことにも触れます。英国による領有を支持する立場と、本国や行政官への批判が同居しており、植民地をめぐる利害が英国人の内部でも一致しなかったことを示しています。
経済の中心はマホガニーをはじめとする木材貿易です。伐採班の季節的な生活、河川での運搬、農園経営、労働力の問題を扱い、人口を構成するさまざまな集団と産業との関係を論じます。ペテンとの牛やラバの交易を発展させる道路計画も、内陸と港を結ぶ課題として現れます。気温、降雨、標高などの表は、居住と農業の条件についての著者の主張を補っています。
先住民、黒人、労働者の性質や奴隷解放を述べる箇所には、当時の階層的・人種的な価値判断が強く表れます。土地の肥沃さや開発の可能性についても、植民地の将来を肯定的に示す目的を考慮する必要があります。付録に『ポプル・ヴフ』の抜粋を含むことは、地域の古代への関心も示します。歴史と制度、木材経済を併せて読むことで、英国の支配下で自治と商業の利益がどう交渉され、自然と住民がどのように資源として評価されたかを理解できます。
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- 原刊
- ロンドン、1883年
- 翻訳版
- 238頁
- 図版・挿図
- 2点
- 原刊言語
- 英語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- Archibald Robertson Gibbs『British Honduras: An Historical and Descriptive Account of the Colony from Its Settlement, 1670』(London: Sampson Low, Marston, Searle, & Rivington、1883年初版)。
- 権利・利用条件
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