書籍
BIBLIOGRAFÍA MEXICANA · 1886
原題Bibliografía mexicana del siglo XVI
16世紀メキシコ書誌
1886年初版・前付・本文1–419頁・追補・索引・正誤表 日本語全訳
メキシコにおける印刷術導入の経緯を論じ、1539年から1600年までに同地で刊行された書籍を著者伝・書誌解説とともに収録した、ホアキン・ガルシア・イカスバルセタの1886年刊書誌。前付、序論、本編全116項目、刊行直前追記2項目、原注520件、索引、正誤表、原刊図版・本文版画を収録しています。
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ホアキン・ガルシア・イカスバルセタが、1539年から1600年までにメキシコで刊行された書物を調べた1886年の書誌です。印刷術導入の経緯を論じる序論に続き、116の項目と追記を、著者の伝記、書誌的な説明、関連文書、引用を交えて記します。単に古書の題名を確認するためだけでなく、植民地最初期の出版が布教、教育、行政、学問とどう結びついたかを知る大部の研究です。
初期の刊行物には、スペイン語と先住民語の教理問答、秘跡の執行書、祈祷、修道会の規則などが多く並びます。メキシコ語、ワステカ語、ミチョアカン語などの書物を通じ、印刷が多言語の布教を支えたことがわかります。同時に、グアテマラの地震を知らせる報告、法令集、商人向けの金銀計算書などもあり、宗教以外の情報伝達と実務への利用も見えてきます。
モリナやヒルベルティの文法・辞書、アロンソ・デ・ラ・ベラ・クルスの論理学や自然学、セルバンテス・デ・サラサールの対話篇などは、著者の仕事と教育の制度へ議論を広げます。大学で何を教え、どの教材を使ったかについて、直接の証拠が乏しい場合には推測の範囲を示します。刊行物を、学問が根づく場所や教師の経歴から理解しようとする点が特徴です。
個別の解説では、標題、刊記、版の違い、印刷者、許可、現存する本や写本の特徴を詳しく検討します。赤や金を使った文字、筆跡の変化、ある記述が初めて知られたものかどうかにも目を向けます。印刷本と関連する写本資料を照らすことで、書物が一度の刊行だけで完結せず、翻訳、清書、改訂、再版、保存を経て伝わることが示されています。
著者伝と文献引用が長く続く項目もあり、書誌から植民地史へ読み進められる一方、刊行年や題名の確定には当時の調査範囲による限界があります。後に発見された本の存在を含む現在の総目録とは区別すべきです。本書の重要さは、実物の特徴と文書の証言を集め、何がわかり何が推定にとどまるかを示して、メキシコの初期印刷史を再構成したことにあります。書物を作った人、使った制度、残った物としての姿を、一つの項目の中で結びつけて読むことができます。
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- 原刊
- メキシコ、Librería de Andrade y Morales, Sucesores、1886年
- 翻訳版
- 921頁
- 図版・挿図
- 57点
- 原刊言語
- スペイン語・ラテン語・ナワトル語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- Joaquín García Icazbalceta『Bibliografía mexicana del siglo XVI. Primera parte: catálogo razonado de libros impresos en México de 1539 á 1600, con biografías de autores y otras ilustraciones, precedido de una noticia acerca de la introducción de la imprenta en México』(México: Librería de Andrade y Morales, Sucesores、1886年初版)。
- 主要収録史料
- Anónimo(無署名)『Breve y más compendiosa doctrina christiana en lengua mexicana y castellana(メキシコ語・カスティーリャ語による簡潔にして、より要約されたキリスト教教理)』(1539年・第1番)
- Francisco Cervantes de Salazar(フランシスコ・セルバンテス・デ・サラサール)『Diálogos(対話篇)』(1554年・第22番)
- Fray Alonso de Molina(フライ・アロンソ・デ・モリナ)『Vocabulario en la lengua Castellana y Mexicana(カスティーリャ語・メキシコ語辞典)』(1555年・第23番)
- Fray Maturino Gilberti(フライ・マトゥリノ・ヒルベルティ)『Arte en Lengua de Michoacán(ミチョアカン語文法)』『Tesoro Espiritual en Lengua de Mechuacán(ミチョアカン語霊的宝庫)』(1558年・第31–32番)
- Francisco Cervantes de Salazar(フランシスコ・セルバンテス・デ・サラサール)『Túmulo Imperial de la gran Ciudad de México(大メキシコ市皇帝の霊廟)』(1560年・第39番、全文再録)
- Doctor Francisco Bravo(フランシスコ・ブラボ博士)『Opera medicinalia(医学著作集)』(1570年・第57番)
- Fray Alonso de Molina(フライ・アロンソ・デ・モリナ)『Arte de la lengua Mexicana y Castellana(メキシコ語・カスティーリャ語文法)』『Vocabulario en lengua Castellana y Mexicana / Mexicana y Castellana(カスティーリャ語・メキシコ語/メキシコ語・カスティーリャ語語彙集)』(1571年・第58–60番)
- Fray Juan de Córdoba(フライ・フアン・デ・コルドバ)『Arte en Lengua Zapoteca(サポテカ語文法)』『Vocabulario en Lengua Zapoteca(サポテカ語語彙集)』(1578年・第78–79番)
- Fray Bernardino de Sahagún(フライ・ベルナルディノ・デ・サアグン)『Psalmodia Cristiana y Sermonario de los Santos del año, en lengua Mexicana(メキシコ語によるキリスト教詩編・一年の聖人説教集)』(1583年・第92番)
- Doctor Juan de Cárdenas(フアン・デ・カルデナス博士)『Primera Parte de los Problemas y Secretos Maravillosos de las Indias(インディアスの驚くべき問題と秘密・第一部)』(1591年・第101番)
- Fray Antonio de los Reyes(フライ・アントニオ・デ・ロス・レイェス)『Arte en Lengua Mixteca(ミシュテカ語文法)』/Fray Francisco de Alvarado(フライ・フランシスコ・デ・アルバラド)『Vocabulario en Lengua Misteca(ミシュテカ語語彙集)』(1593年・第103–104番)
- Padre Antonio del Rincón(アントニオ・デル・リンコン師)『Arte Mexicana(メキシコ語文法)』(1595年・第109番)
- Fray Joan Baptista(フライ・フアン・バウティスタ)『Advertencias para los confessores de los Naturales(先住民の告解聴聞司祭のための注意)』(1600年・第115番)
- 権利・利用条件
- 1886年刊の原著はパブリックドメインです。NLM Digital Collectionsは当該資料をPublic domainと表示し、Wikimedia Commons上の底本ファイルにもCreative Commons Public Domain Mark 1.0が付されています。底本画像のクレジットは “Courtesy of the National Library of Medicine.” としています。
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