アメリカ先住民諸語著述家目録のための覚書の表紙

書籍

APUNTES PARA UN CATÁLOGO · 1866

原題Apuntes para un catálogo de escritores en lenguas indígenas de América

アメリカ先住民諸語著述家目録のための覚書

1866年初版・前付・第I部、第II部、付録全175項目・追加訂正 日本語全訳

Joaquín García Icazbalcetaホアキン・ガルシア・イカスバルセタ

アメリカ先住民諸語で著された、またはそれらを扱う文法書・辞書・教理書・説教集・手写本などを記録した、ホアキン・ガルシア・イカスバルセタの1866年刊書誌。著者蔵書を収める第I部82項目、他の蔵書・所在資料を収める第II部88項目、付録5項目、追加・訂正を省略なく収録し、各項目の著者名と書名を原語・日本語併記で掲載しています。

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ホアキン・ガルシア・イカスバルセタが、アメリカ先住民諸語で書かれた文献や、それらの言語を扱う文法書・辞書などを集めた1866年の書誌です。自身の蔵書82項目と他の所蔵・所在資料88項目を分け、付録と追加・訂正を加えています。言語の一般的な紹介ではなく、個々の本や写本がどのような形で存在し、何を含むかを確かめるための詳細な目録です。

項目には著者、題名、刊行地、印刷者、年、判型、葉数などが記され、長い標題や奥付の文言が内容を説明します。同じ著者の複数の作品や版、写本と印刷本の違いを追えるため、単に題名の一致から資料を同一視しないための手掛かりになります。古い言語資料の研究が、文法の比較以前に、どの本が実際に残り、どの部分を読めるかという書誌的な確認に支えられていたことが分かります。

扱う内容は文法と語彙に限られません。教理問答、説教、福音書と書簡の訳、聴罪師用の手引き、秘跡を執行するための文章、日常会話、数や年齢、親族・身体の名称などが含まれます。一冊の写本に複数の内容が続く場合には、どの葉に何があるかも示します。言語資料が宣教と司牧の実務のなかで作られ、必要な用途に応じて合冊・転写された姿を具体的に知ることができます。

ナワトル語を中心とするメキシコの文献に加え、サポテカ語、マトラツィンカ語、タラスコ語、ワステカ語、ユカタンのマヤ語、フロリダのティムクア語など、多様な言語の著作が現れます。原語とスペイン語を対にした教理や、ある言語の書を別の言語へ移した例は、地域を越えた布教知識の流通を示します。先住民の年代記もあり、宗教者が作った資料だけでない書物の広がりが見えます。

本書に記された所在や著者帰属、価値の評価は1866年時点の調査成果です。現在の所蔵先や完全性をそのまま示すものではありませんが、後の移動と散逸を考える際の基準になります。追加と訂正からは、書誌が新しい照合によって更新される仕事であることもうかがえます。先住民言語研究の入口としてだけでなく、植民地期の印刷、写本文化、翻訳、蔵書形成が交差する歴史を、個々の資料の具体的な姿からたどるための著作です。

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原刊
メキシコ、著者私設印刷所、1866年
翻訳版
178頁
図版・挿図
1点
原刊言語
スペイン語・ラテン語・英語・フランス語・ナワトル語・マヤ語・ミチョアカン語・ミシュテカ語・サポテカ語・オパタ語・ムツン語・ピマ語

SOURCE & PUBLICATION DATA

底本・公開情報

底本
Joaquín García Icazbalceta『Apuntes para un catálogo de escritores en lenguas indígenas de América』(México: Imprenta particular del autor、1866年初版、60部限定印刷)。
主要収録史料
  • Manuel Aguirre(マヌエル・アギーレ)『Doctrina Christiana, y Pláticas doctrinales(キリスト教教理および教理講話)』(1765年・第1項)
  • Felipe Arroyo de la Cuesta(フェリペ・アロヨ・デ・ラ・クエスタ)『Grammar of the Mutsun Language(ムツン語文法)』(1861年・第7項)
  • Juan Bautista(フアン・バウティスタ)『Confessionario en lengua Mexicana y Castellana(メキシコ語・カスティーリャ語聴罪師用書)』(1599年・第10項)
  • Juan Baptista de Lagunas(フアン・バウティスタ・デ・ラグナス)『Arte y Dictionario en lengua Michuacana(ミチョアカン語の文法と辞書)』(1574年・第14項)
  • Gabriel de San Buenaventura(ガブリエル・デ・サン・ブエナベントゥラ)『Arte de la lengua Maya(マヤ語文法)』(1684年・第15項)
  • Horacio Carochi(オラシオ・カロチ)『Arte de la Lengua Mexicana(メキシコ語文法)』(1645年・第16項)
  • Fray Alonso de Molina(アロンソ・デ・モリナ修道士)『Vocabulario en la lengua Castellana y Mexicana(カスティーリャ語・メキシコ語語彙集)』(1555年・第48項)
  • Ignacio de Paredes(イグナシオ・デ・パレデス)『Catecismo Mexicano(メキシコ語教理問答)』(1758年・第56項)
  • Fray Antonio de los Reyes(アントニオ・デ・ロス・レイェス修道士)『Arte en Lengua Mixteca(ミシュテカ語文法)』(1593年・第63項)
  • Padre Antonio del Rincon(アントニオ・デル・リンコン神父)『Arte Mexicana(メキシコ語文法)』(1593年・第64項)
  • Buckingham Smith(バッキンガム・スミス)『A grammatical Sketch of the Heve Language(エベ語文法概説)』(1861年・第72項)
  • Fray Juan de Córdoba(フアン・デ・コルドバ修道士)『Arte en Lengua Zapoteca(サポテカ語文法)』(1578年・第99項)
  • Fr. Maturino Gilberti(マトゥリノ・ヒルベルティ修道士)『Arte en lengua de Michoacan(ミチョアカン語文法)』(1558年・第113項)
  • Fray Bernardino de Sahagun(ベルナルディノ・デ・サアグン修道士)『Sermones en mexicano(メキシコ語説教集)』(1540–1563年・第158項)
権利・利用条件
1866年刊の原著本文はパブリックドメインです。スペイン王立アカデミーの頁画像は読解・照合にのみ使用し、本版には転載していません。Google Booksが大英図書館所蔵本から作成した原刊標題紙画像1点は、公開元の表示と透かしを保持し、非商用で収録しています。
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更新日

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