中央アメリカにおける発見と冒険の表紙

書籍

DISCOVERIES AND ADVENTURES · 1928

原題Discoveries and Adventures in Central America

中央アメリカにおける発見と冒険

1928年初版・ジョイス序文、本文全18章、全図版、索引 日本語全訳

Thomas W. F. Gannトーマス・W・F・ガン

トーマス・W・F・ガンが英領ホンジュラスで行った旅行、洞窟調査、マヤ遺跡の踏査・発掘を、自然誌・民族誌的観察とともに記した1928年刊行書。略標題紙、口絵、標題紙、目次、図版目録、トーマス・A・ジョイスによる序文、本文全18章、原刊画像35点、表2点、索引を収録しています。

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トーマス・ガンが英領ホンジュラスで行った旅行、洞窟調査、マヤ遺跡の踏査と発掘を、自然や住民についての観察とともに記した書物です。プンタ・ゴルダを出発点とする一九二七年末の旅をはじめ、森や河川を進む経験、墳丘と墓、石碑の調査が連なります。遺跡の説明だけを集めた目録ではなく、発見に至る道筋と調査中の出来事を「冒険」として読者に伝える一九二八年の著作です。

船の荷物をめぐる交渉、集落での食物、季節の若いトウモロコシから作る飲料とその保存法、野営、暑さや冷たい風などが、調査の背景を具体化します。地域の人々から聞いた鳥や獣の話も含まれ、著者は真偽が分からないとする伝聞も残します。考古学と自然誌が旅の経験の中で結びつき、森林は遺跡を覆う障害であると同時に、観察対象であり、生活資源を得る場として描かれます。

墳丘や埋葬の記述では、石室、翡翠、蛇紋石、黒曜石、貝、石器、彩色土器などの副葬品を取り上げ、社会的な地位の違いを推定します。大型の香炉が減少していることを、チクレ採取人やマホガニー伐採者が奥地まで入ることと結びつけます。遺物が発見されやすくなる一方、その現地での状態が失われるという、資源採取と考古学の複雑な関係が示されます。

プシラ川などの水系と広場の位置、橋と石材の運搬、石碑を持ち上げるために使った伐採用ジャッキの記述は、遺跡の立地と調査技術を伝えます。碑文では零やウィナルの記号、棒点数字と頭字体に注目し、遺跡の年代を考えます。図版や表を通じて形と数を示し、建築、彫刻、暦の資料を一緒に用いて古代の都市の変遷を推定しています。

チュムチャを非常に古い遺跡とする判断や、都市の衰退を内部の腐敗過程で説明する議論は、当時の考古学的解釈であり、現在の定説とは区別すべきです。また、住民の人物描写には著者の植民地的な視線も表れます。本書は発見物の早い記録に加え、伐採の機械、河川交通、現地の知識を使って調査が進められた実態を残し、マヤ考古学の形成を現場の作業からたどれる資料となっています。

探検記考古学研究旅行記英領ホンジュラスベリーズマヤ地域中央アメリカ英語マヤ考古学洞窟調査チュムチャ石碑大英博物館原刊図版20世紀前半

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原刊
ロンドン、1928年
翻訳版
296頁
図版・挿図
35点
原刊言語
英語

SOURCE & PUBLICATION DATA

底本・公開情報

底本
Thomas Gann『Discoveries and Adventures in Central America』(London: Duckworth、1928年初版)。トーマス・A・ジョイスによる序文を含む。
権利・利用条件
1928年初版は米国、英国および日本でパブリックドメインです。Internet Archiveの当該項目には個別のrights/licenseurl表示がありません。
公開日
更新日

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