書籍
NAVEGAÇÕES E DESCOBRIMENTOS · 1563
原題Tratado dos Descobrimentos
発見誌
古今の航海と発見
ポルトガルの航海者ガルヴァンが、古代から16世紀半ばに至る航海と地理上の発見をまとめた著作です。アフリカ・アジア航路と新世界への探検を年代順にたどり、アメリカ大陸の地峡を横断する航路の構想にも触れます。ポルトガル国立図書館所蔵の1563年リスボン初版を底本としました。
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アントニオ・ガルヴァンが、古代から十六世紀半ばまでの航海と各地への進出を年代に沿って集めた発見史です。前半では古い著述家が伝える地理、海陸の変化、航海、交易を扱い、後半ではポルトガル人やスペイン人によるアフリカ、アジア、アメリカへの遠征を追います。一人の航海者の旅行記ではなく、多くの記録をまとめて、知られる世界が広がった過程を一つの歴史として示そうとした著作です。
冒頭には、海と陸が変化して島や海峡が生まれるという考えや、プラトンのアトランティスの話が置かれます。古代のインド交易では船の数、運ばれた金額、香料や宝石などの商品が挙げられ、遠隔地との往来が富と結び付いていたことを強調します。伝説や驚異譚も地理的な知識と並べられ、著者が参照した書物の権威と、各地について伝わった情報が重なり合っています。
近世の部分では、カナリア諸島、アフリカ西岸、喜望峰をめぐる航海から、インドや東南アジアの諸地域へ話が広がります。派遣した君主、船長、船数、緯度、進んだ距離、到達地などを記し、領有を示す標識や交易の利益にも注目します。王権の許可、出資者、航海技術、風と季節の条件が、遠征を可能にする要素として繰り返し現れます。
アメリカの記述には、カリブ海の航海、ダリエンへの入植、コルテスとメキシコ、中央アメリカの征服、ピサロとペルーなどが含まれます。通訳や現地の案内人、戦闘、捕虜と奴隷の移送、金銀の獲得も語られ、「発見」が征服と支配の拡大を伴っていたことが分かります。南北の海を結ぶ経路の探索に加え、パナマやニカラグアなどで陸地を掘り通す構想も紹介され、香料を運ぶ航路の短縮と結び付けられます。
動植物や住民の慣行については、具体的な観察に由来する情報と、魔術や不思議な生物についての伝聞が混在します。年代、数量、緯度、民族間の関係にも著者の時代の認識が反映されています。そうした性格を含め、本書は十六世紀の人々が遠隔地の情報をどのように整理し、古代の知識と新しい航海の成果を接続したかを伝えます。帝国の拡張と交易の視点から組み立てられた、世界認識の広がりをたどる年代記です。
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- 原刊
- リスボン、ジョアン・ダ・バレイラ、1563年
- 翻訳版
- 109頁
- 日本語訳表紙
- 1点
- 原刊言語
- ポルトガル語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- António Galvão, Tratado dos Descobrimentos, Lisboa: João da Barreira, 1563.
- 権利・利用条件
- 1563年刊の原著はパブリックドメインです。原刊標題紙画像を含むデジタル底本は、ポルトガル国立図書館のBiblioteca Nacional DigitalがPublic Domain Mark(PDM、既知の著作権制限なし)として公開しています。出典:https://purl.pt/15321。公開機関の権利表示:https://purl.pt/resources/public.html。
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