フィゲロア手稿ノートの表紙

書籍

CUADERNOS DE COLORES · 1870–1890

原題Colección Cuadernos de Colores de José María Figueroa Oreamuno

フィゲロア手稿ノート

赤・緑・青・茶ノート・原資料画像466点 日本語訳・日本語訳注・影印版

José María Figueroa Oreamunoホセ・マリア・フィゲロア・オレアムーノ

コスタリカの風刺画家・系譜研究者・探検家ホセ・マリア・フィゲロアが残した彩色手稿ノートのうち、国立公文書館が2023年に公開した赤・緑・青・茶ノート全466画像を収録する日本語訳・影印版。公式前付、原資料画像、判読不能箇所を明示した日本語訳、日本語版側の編集注である日本語訳注を収めています。

詳細概要 詳細概要を閉じる

『フィゲロア手稿ノート』は、コスタリカの風刺画家、系譜研究者、探検家ホセ・マリア・フィゲロアが残した、赤・緑・青・茶の四冊を集めた資料です。完成された一つの論文ではなく、図、詩、風刺歌、物語、素描、実用的な覚書が紙面を共有します。政治と社会への批判を描く筆と、形や材料を試す筆が隣り合い、著者の関心が多方向へ広がっていたことを具体的に伝えます。

赤ノートは政治家らに向けた図と文章、詩や風刺歌を主に収め、緑ノートでは政治的な事件を扱う図、詩歌、物語が中心となります。大臣や将軍、警察、聖職者などに対する辛辣な言葉が見られ、名誉や功績の公式な表現を反転させて、縁故、無知、虚飾、権力の濫用を笑いの対象にします。憲法、法律、国庫、市民の権利、個人の自由などの語が図中の標札にも使われ、政治概念が視覚的な風刺へ組み込まれています。

選挙に関するやり取り、金銭を与えている間だけ続く愛情、宗教的な言葉を持ち出す人物への揶揄などは、公的な制度と私的な利益が混じり合う社会を描きます。古典的人物や聖書の名を引いた表現もあり、著者は既知の物語と当時の出来事を重ねています。ただし、風刺で描かれる悪意や無能は著者の批評的な主張であり、図中の行為をそのまま事実報告として扱うことはできません。

青ノートには人物と動物の素描に加え、建築材料などの覚書が含まれます。水を受ける工事で煉瓦粉に代わる材料を使う方法、凝灰岩や泥灰土を石灰に混ぜる際の注意などは、政治風刺とは異なる実用的な関心を示します。茶ノートは人物、動物、文字、紋章の習作を主とし、描き方や文字の形を試す場としての性格を持っています。

四冊を通して読むと、言葉だけでは伝わらない人物の姿や配置が文章と働き合い、逆に図の意味を詩句や標札が方向付けていることが分かります。各紙面には判読や人物同定の限界もあるため、分かる部分から具体的な批評の仕方をたどるのが有効です。国家や教会の公的な歴史とは異なる側から、十九世紀コスタリカの権威、社会的な評判、日々の関心を映す、個人の創作と思索の記録です。

手稿風刺画集歴史資料一次史料コスタリカ中央アメリカスペイン語ホセ・マリア・フィゲロア彩色ノート政治風刺風刺画詩歌系譜原資料画像19世紀

EPUBは本文リフロー型です。読書アプリの画面幅・文字サイズ・縦横表示に合わせて組み替わります。

原刊
サン・ホセ、コスタリカ国立公文書館運営委員会、2023年デジタル版(原手稿、19世紀後半)
翻訳版
1142頁
図版・挿図
466点
原刊言語
スペイン語

SOURCE & PUBLICATION DATA

底本・公開情報

底本
Junta Administrativa del Archivo Nacional『El Cuaderno Rojo』『El Cuaderno Verde』『El Cuaderno Azul』『El Cuaderno Café: José María Figueroa Oreamuno』(San José: Archivo Nacional de Costa Rica、2023年)。
権利・利用条件
ホセ・マリア・フィゲロア・オレアムーノの原作品は著作権保護期間を満了しています。国立公文書館のデジタル化画像および2023年版の現代前付・解説・目録記述には、同館公式サイトのCreative Commons Attribution-ShareAlike 4.0 International(CC BY-SA 4.0)表示を適用します。本版の日本語訳・日本語訳注・編集・組版上の寄与もCC BY-SA 4.0で提供します。
公開日
更新日

DOCUMENT READER

日本語翻訳版 PDF

PDFは自動では読み込みません。閲覧するときだけ下のボタンを押してください。