書籍
NOBILIARIO DE EL VALLE DE LA VALDORBA · 1714
原題Conquista de la provincia del Ytza, en la Nueva España, por el Conde de Lizarraga Vengoa
ヌエバ・エスパーニャにおけるイツァ州の征服
『バルドルバ谷貴族譜』所収・原刊207–279頁・全25章 日本語全訳・校訂版
フランシスコ・デ・エロルサ・イ・ラダが『バルドルバ谷貴族譜』に収めた、マルティン・デ・ウルスアによる1697年のイツァ征服記。国王への請願、勅令、カネクへの書簡、軍議、タヤサル攻略、捕虜移送までを扱う全25章を、原刊頁位置と紋章図を保って収録しています。
詳細概要 詳細概要を閉じる
エロルサ・イ・ラダが『バルドルバ谷貴族譜』に収めた、マルティン・デ・ウルスアによるイツァ征服の記録です。一六九七年のタヤサル攻略へ至る準備、王への請願と勅令、カネクとの交渉、宣教師の活動、軍議、湖上からの攻撃、その後の統治と捕虜移送を二十五章で扱います。郷里出身の人物と名家の功績を顕彰する文脈に置かれており、征服の記録であると同時に、ウルスアの名誉を示す伝記的な一篇です。
事業の始まりでは、国王へ計画を認めさせるための働きかけと、ユカタンからグアテマラを結ぶ道の整備が重視されます。ティプの人々から得た情報、メリダやカンペチェなどが作成した書簡と報告、自費で準備を進めたという説明が、指揮官の功績の証拠として並べられます。行政的な承認と軍事的な準備を分けず、王に対する奉仕の過程として叙述しています。
宣教師や使節によるカネクとのやり取りでは、改宗と国王への服従が求められます。しかし、島の主だった人々が王に反対する場面もあり、イツァ側が単一の意志で動いていたわけではないことが読み取れます。湖内の島々と人口に関する質問も記され、交渉は同時に土地と人々の情報を得る機会となっています。著者は抵抗を悪魔の作用などで説明しますが、これは征服側の宗教的な解釈です。
軍議には複数の発言が収められ、相手をどう評価し、攻撃をどう正当化するかが示されます。ウルスアが兵とともに船へ乗り、湖を渡って島へ上陸する場面では、指揮官の勇敢さと聖像を奉じる行動が強調されます。攻略後も街道工事は続き、都市と城塞を島ではなく大陸側の湖岸に置く判断へ進むため、戦闘の勝利が地域支配の完成ではなかったことが分かります。
攻略後の拠点と捕虜の扱い、国王の評価までを記し、ウルスアの功績を結論づけます。先住民への否定的な人物評価には、征服者を顕彰する著者の立場が表れています。
EPUBは本文リフロー型です。読書アプリの画面幅・文字サイズ・縦横表示に合わせて組み替わります。
- 原刊
- パンプローナ、フランシスコ・アントニオ・デ・ネイラ、1714年
- 翻訳版
- 49頁
- 図版・挿図
- 1点
- 原刊言語
- スペイン語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- Francisco de Elorza y Rada『Nobiliario de el Valle de la Valdorba』(Pamplona: Francisco Antonio de Neyra、1714年初版)所収「Conquista de la provincia del Ytza, en la Nueva España, por el Conde de Lizarraga Vengoa」、原刊207–279頁。
- 権利・利用条件
- 1714年原刊本文は著作権保護期間を満了しています。Biblioteca Foral de Bizkaiaの当該デジタル複製にはPublic Domain Markが表示されています。1930年ミーンズ版は判読・校合にのみ用い、その画像は本版に転載していません。
- 公開日
- 更新日
- 訂正窓口
- 誤訳・誤植を連絡する ↗
DOCUMENT READER
日本語翻訳版 PDF
PDFは自動では読み込みません。閲覧するときだけ下のボタンを押してください。