論文
KUNST UND RELIGION DER MAYAVÖLKER II · ZEITSCHRIFT FÜR ETHNOLOGIE · 1930
原題Kunst und Religion der Mayavölker II: Die Copaner Denkmäler
マヤ諸民族の芸術と宗教 II――コパンの記念物
1930年雑誌初出・原刊1–44頁・1931年訂正稿・本文図11点・図版24葉 日本語全訳
コパンの石碑・祭壇・神殿彫刻を暦、天文学、神格、方位、王権表象から体系的に解釈した1930年論文。雑誌初出本文、1931年訂正稿、本文図11点、図版24葉上の図27点、図注を収録しています。
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ディースルドルフの『マヤ諸民族の芸術と宗教』第二部は、コパンの石碑、祭壇、神殿彫刻を、暦、天文学、神格、方位、王権の表現から体系的に解釈しようとする研究です。基礎となる時間単位と数の説明に続き、個々の記念物を取り上げ、日付と図像の配置を対応させます。初出の議論に訂正・改訂も付され、著者が一つの統一的な読み方を組み立て、その細部を修正する過程までたどれる構成です。
冒頭ではバクトゥン、カトゥン、トゥン、ウイナル、キンという単位や天文学上の基礎数を示し、記念物を読む準備を整えます。ライデンの軟玉板とコパンの関係、太陽石碑とする石碑D、石碑A、祭壇RとQ、大神殿二十二などが順に論じられます。石碑の正面だけでなく裏面、近くの祭壇、建築内の位置にも注意を向け、複数の面と物を合わせて意味を考える点が特徴です。図版と図注は、どの形態をどの解釈に結びつけたかを確かめる手掛かりになります。
中心的な議論の一つは、明けの明星と宵の明星の区別です。広場に立つ石碑を男女の対とみなし、石碑B・FとA・Hを異なる金星の姿へ割り当て、日付間の二百六十日の差をその期間として説明します。太陽、月、金星、閏日の計算を関連づけ、ドレスデン絵文書と比較することで、彫刻の細部に天体周期を読み取ろうとします。複数の記念物に同じ計算や観念が表されるという著者の見通しが、個別の説明をつなぐ柱になっています。
これらの神格の同定、男女の分類、天文学的な数の意味づけは、ディースルドルフの歴史的な解釈であり、現在の碑文研究の結論と同一ではありません。数字が一致することと、制作時の意図が確かめられることも区別する必要があります。一方、図注には火災や毎年の野焼きによる石碑下部の損傷など、記念物の状態に関する具体的な観察が含まれます。本書はコパンの造形を詳しく見る材料であるとともに、二十世紀前半の研究者が暦と天文学を鍵にマヤ美術を説明した方法を示す著作です。物の配置、日付、図像、比較資料、修正の理由を順に追うことで、その体系がどの証拠によって支えられ、どこに推論を含むかを検討できます。
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- 原刊
- 『Zeitschrift für Ethnologie』Bd. 62(1930年)Heft 1/6, pp. 1–44;1931年単行本版の訂正・改訂 pp. 45–46を併録
- 翻訳版
- 83頁
- 図版・挿図
- 62点
- 原刊言語
- ドイツ語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- E. P. Dieseldorff「Kunst und Religion der Mayavölker II: Die Copaner Denkmäler」『Zeitschrift für Ethnologie』Bd. 62(1930年)Heft 1/6, pp. 1–44。本文図11点。1931年単行本版の訂正・改訂 pp. 45–46と図版24葉上の図27点を併録。
- 権利・利用条件
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