書籍
CONGRÈS INTERNATIONAL · PARIS · 1879
原題Compte rendu des séances du Congrès international d’études du canal interocéanique
国際洋間運河研究会議 会議録
1879年パリ国際会議・1879年刊 日本語全訳
1879年パリで開催された国際洋間運河研究会議の公式会議録です。各部会・総会で検討されたパナマ、ニカラグア、ダリエン、テワンテペク等の候補経路、測量・地質・水文・工費・交通需要、海面式・閘門式運河をめぐる討議、報告書、投票、附属資料を収めます。
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1879年にパリで開かれた国際洋間運河研究会議の公式議事録です。パナマ、ニカラグア、ダリエン、テワンテペクなどの候補をめぐり、測量、地質、水文、航行、工費、資金、貿易量を検討した委員会と総会の討議、報告、投票を収めます。運河の実現を後から一つの物語へ整理するのではなく、何を根拠に経路と方式を選ぼうとしたかを、発言と資料の積み重ねから読めます。
作業は統計、経済・商業、航行、技術、方途・資金の委員会へ分かれます。統計と商業の報告では、大西洋・太平洋間の取引、船のトン数、将来の増加、競合する交通路、開発され得る資源を考えます。スエズ運河の船籍別交通量と収入も比較材料になり、既存の運河の経験から新しい大洋間航路の需要を推計しようとします。その推計は将来を保証する実績値とは異なります。
技術的な討議の中心は、海面式と閘門式の選択です。閘門で船を上下させる時間、弁の操作を速めた場合の渦流と洗掘、洪水を避ける高さ、川の谷に沿う線形などが具体的に論じられます。チャグレス川の増水をどう制御するかは、運河を地図上に引くこととは別の難題です。直線性、掘削量、安全な水位という条件が、互いに影響し合います。
工費と工期についても、計算の前提が争点になります。掘削の作業面を何か所に設けられるか、土砂をどのように運び出すかによって、必要な期間は大きく変わります。各案を比較するには共通の断面と構造物の標準だけでなく、同じ工事に同じ単価を使う必要があるとされます。現地の施工条件へ適合させるため、経験と証言を集める手順も記録されています。
異論、留保、質問と回答が残るため、会議の結論だけでは見えない不確実性を検討できます。発言者はそれぞれの経路や方式に異なる経験と関心を持ち、技術的な可能性、経済的な見込み、望ましい航路が常に一致するわけではありません。本書は19世紀の巨大事業を国際的な専門家会議が判断する場を示す資料です。数値の比較と説得、政治的・商業的期待が交差し、構想が公的な選択へ変わっていく過程を詳しく捉えられます。
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- 原刊
- パリ、Imprimerie Émile Martinet、1879年
- 翻訳版
- 920頁
- 図版・挿図
- 4点
- 原刊言語
- フランス語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- Congrès international d’études du canal interocéanique tenu à l’Hôtel de la Société de Géographie, du 15 au 29 mai 1879 : compte rendu des séances, Paris: Imprimerie Émile Martinet, 1879.
- 権利・利用条件
- 1879年刊の原著はパブリックドメインです。Gallica補完画像の権利表示は No Copyright - Other Known Legal Restrictions(NoC-OKLR 1.0)です。非商用利用および学術・科学出版は「Source gallica.bnf.fr / Bibliothèque nationale de France」の出典表示を条件に無償です。
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