ニカラグア両洋間船舶運河の表紙

書籍

REPORT OF SURVEY AND ESTIMATES · 1852

原題Report of the Survey and Estimates of the Cost of Constructing the Inter-oceanic Ship Canal, from the Harbor of San Juan del Norte, on the Atlantic, to the Harbor of Brito, on the Pacific, in the State of Nicaragua, Central America

ニカラグア両洋間船舶運河

測量報告および建設費見積・1852年刊 日本語全訳

Orville W. Childsオーヴィル・W・チャイルズ

オーヴィル・W・チャイルズが1850–51年に実施したニカラグア横断船舶運河の測量報告です。サン・フアン川、ニカラグア湖、ブリト間の選線、閘門・掘削・ダム・給水、水文・気候・労働条件を検討し、区間別数量・単価・総工費を多数の表で示します。

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オーヴィル・チャイルズが、1850年から51年に行われたニカラグア運河計画の調査をまとめた技術報告です。大西洋側のサン・フアン川、ニカラグア湖、太平洋側のブリトを結ぶ航路を対象に、自然の水路をどこまで利用でき、どこに掘削や水位調整が必要かを検討します。地形の説明だけでなく、閘門、堰、港湾、工事用設備と費用を一体として扱い、運河を実際の建設計画へ具体化しようとしています。

経路の選定では、まずサリナス湾へ抜ける短い案を調べ、深い切通しやトンネルの必要性が他の経路との比較に関わります。サポア川の谷や分水地の高低、河川の幅と落差を確かめながら、湖から太平洋へ至る線を検討します。距離が短いことだけで経路の優劣を決めず、掘削の規模、水を確保する条件、海への出口を組み合わせて判断する構成です。

サン・フアン川と湖では、水深、流れ、底質、水位の変動が航行の制約として取り上げられます。湖の測深では、棒と鉛錘で異なる値が得られる泥の層にも注意し、表面からの深さと実際に船が通れる深さを区別します。水位を高く保つことと、必要な部分を掘り下げることの組合せが示され、河川と湖をそのまま通航路にできるという単純な見通しにはなっていません。

太平洋側では、トラ川やリオ・グランデの流れを処理し、人工水路と閘門をつないでブリトへ導く案を述べます。河道の付け替え、海岸での防波施設、船が出入りする人工港の寸法なども計画に含まれます。運河本体だけでなく、道路や橋、採石、資材の運搬など工事を支える仕事まで数量化しており、周囲の地形を広く改変する事業であることが読み取れます。

報告の大きな部分を占める見積表は、工種ごとの数量、単価、合計を積み上げ、ルートの提案を費用の議論へ結びつけています。気候や労働力、水の供給に関する記述も、その実行可能性を判断する材料です。示される構造や金額は調査時点の提案と前提に属しますが、測量、設計、施工、資金を一続きの問題として扱った十九世紀のニカラグア運河構想を詳しく追える資料です。

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原刊
ニューヨーク、W. C. Bryant, Printers、1852年
翻訳版
151頁
図版・挿図
0点
原刊言語
英語

SOURCE & PUBLICATION DATA

底本・公開情報

底本
Orville W. Childs, Report of the Survey and Estimates of the Cost of Constructing the Inter-oceanic Ship Canal, from the Harbor of San Juan del Norte, on the Atlantic, to the Harbor of Brito, on the Pacific, in the State of Nicaragua, Central America, Made for the American, Atlantic and Pacific Ship Canal Co., in the Years 1850–51, J. D. Fay, principal assistant, New York: W. C. Bryant, Printers, 1852.
権利・利用条件
1852年刊の原著本文はパブリックドメインです。Internet Archiveの書誌メタデータは当該項目をNOT_IN_COPYRIGHTと表示しています。
公開日
更新日

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