書籍
A SKETCH OF THE STATE OF CHIAPAS · 1897
原題A Sketch of the State of Chiapas, Mexico
メキシコ・チアパス州概説
1897年初版・原刊外装表紙、前付、本文、図版、地図 日本語全訳
ウィリアム・W・バイアムが、19世紀末のチアパス州について、歴史、地理、住民、産業、各県、パレンケの自然と遺跡、コーヒー栽培、米国からの移住・投資を概説した地誌。1897年初版の外装表紙、前付、本文7–78頁、表を全訳し、図版68点と地図3点を原刊位置に対応させて収録しています。
詳細概要 詳細概要を閉じる
ウィリアム・W・バイアムが19世紀末のチアパス州の歴史、地理、住民、産業を紹介し、移住と投資の可能性を説いた地誌です。州全体の概観と各県の説明に続き、パレンケ地方、コーヒー栽培、土地購入と入植の仕組みへ重点が移ります。古代遺跡を持つ土地の魅力と、輸出農業を開く余地を結びつけ、米国の読者にチアパスを身近な事業の候補地として示す意図が強く表れています。
冒頭ではメキシコの高度差による気候の多様性を述べ、チアパスの降雨と肥沃さを位置づけます。先住民の古い歴史、スペイン人の侵入と征服、グアテマラへの帰属、独立とメキシコへの合流をたどり、ディアス政権下の安定と繁栄を強調します。著者が旅行や財産の安全を米国と比較して保証するように語る箇所は、当時の政治状況についての中立的な結論ではなく、移住を促す評価として読む必要があります。
各県の説明には面積、人口、読み書きの普及、財産評価、主要産物、市場へのつながりが並びます。ソコヌスコ、トナラ、コミタン、トゥストラ、ピチュカルコなどの違いが、自然条件と交通から整理されます。グアテマラとの国境貿易、タバスコへ下る河川、内陸の険しい山道を扱うことで、同じ州でも商品を外へ運ぶ経路が異なり、それが産業の可能性を左右することを示しています。
パレンケについては遺跡と先行探検に触れながら、地形、降水量、航行できる川、動物や昆虫、土壌と産物をまとめます。コーヒーの章では植物としての説明と栽培の来歴から、開墾、苗木、植付け、数年間の管理にかかる経費へ進みます。面積当たりの費用と利益の表は、読者が農園経営を具体的に想像するための資料ですが、その数値は著者が提示する当時の条件と期待に依存しています。
末尾では広大な土地所有、土地購入の難しさ、米国企業による販売と入植の方法、ミチョル川流域と世界市場への交通を取り上げます。地域の紹介が土地会社の事業案へ収束する点に、本書の目的がよく表れています。住民の慣習や教育への評価には外部からの階層的な視線もあります。古代史や自然の説明と収益の見込みを分けて読むことで、チアパスが19世紀末の投資家にどのような土地として売り込まれたかを知ることができます。
EPUBは本文リフロー型です。読書アプリの画面幅・文字サイズ・縦横表示に合わせて組み替わります。
- 原刊
- ロサンゼルス、1897年
- 翻訳版
- 110頁
- 図版・挿図
- 71点
- 原刊言語
- 英語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- William W. Byam『A Sketch of the State of Chiapas, Mexico』(Los Angeles: Press of G. Rice & Sons, Incorporated、1897年初版)。
- 権利・利用条件
- 原刊本文はパブリックドメインです。Internet Archiveの当該項目は「Library of Congress is unaware of any copyright restrictions」と表示しています。公開画像には当該項目と提供館の条件が適用されます。
- 公開日
- 更新日
- 訂正窓口
- 誤訳・誤植を連絡する ↗
DOCUMENT READER
日本語翻訳版 PDF
PDFは自動では読み込みません。閲覧するときだけ下のボタンを押してください。