書籍
MONUMENTS ANCIENS DU MEXIQUE · 1866
原題Monuments anciens du Mexique : Palenqué et autres ruines de l’ancienne civilisation du Mexique — Recherches sur les ruines de Palenqué et sur les origines de la civilisation du Mexique
メキシコ古代遺跡――パレンケおよびメキシコ古代文明のその他の遺跡
1866年刊・本文、目次、図版解説 日本語全訳
ブラッスール・ド・ブールブールがパレンケ遺跡とメキシコ文明の起源を論じ、ヴァルデックの図版を伴って刊行した大著。序文、本文、目次、図版解説、注を省略なく訳し、原図版56葉、本文挿図、付属印刷物を無裁断で収録しています。
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ブラッスール・ド・ブールブールが、パレンケの遺跡とメキシコ古代文明の起源を論じ、ヴァルデックの多数の図版とともに刊行した著作です。遺跡の建築や彫刻を記述する部分と、先住民の伝承、地名、絵文書、先行する年代記から古代史を再構成する部分が結びついています。パレンケを孤立した遺跡として紹介するよりも、中米とメキシコの諸社会の関係を説明する大きな歴史構想の中へ置くことが目指されています。
遺跡の記述では、川を渡って建物へ近づく道筋、人工的な高まり、建物の幅や奥行、入口の数、漆喰装飾、柱の文字と人物像などを扱います。デル・リオ、デュペー、スティーヴンズらの寸法や観察を比較し、森林や堆積物が測定を難しくする事情も記します。建物の現在の姿から失われた層を推定するなど、残存する構造をもとに往時の形を考える場面もあります。
図版については、ヴァルデックが他の記録に分散していた細部を再現し、先行する図より正確であるという評価が示されます。これは著者側の評価であり、図に描かれたものをすべて忠実な記録とみなす根拠にはなりませんが、論証の中で画像が占める役割は明確です。文字や象徴を読み、建築の特徴を比較するため、図版は単なる挿絵以上の証拠として扱われています。
起源論では、トゥラン、シバルバ、トルテカ、チアパネカなどを結びつけ、宗教、王権、移動と戦争の歴史を考察します。雨の神の名称を諸言語で比較し、四つの時代や四人の人物、聖なる山などの伝承を地理と対応させようとします。サアグンやフンボルト、絵文書への参照が多く、異なる資料から得た断片を広域の年代と民族の関係へ組み立てる方法が特色です。
これらの起源や伝播に関する推論は、十九世紀の研究状況に属し、現在の考古学の確定事項として読むことはできません。伝承の象徴と歴史上の事件を直接結びつける箇所には、とりわけ慎重な検討が必要です。本書は、建物の早い記録や図像を調べる資料であるとともに、遺跡、神話、言語、古文献を一つの古代文明論へ統合しようとした研究の展開と限界を具体的に示しています。
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- 原刊
- 1866年
- 翻訳版
- 286頁
- 図版・挿図
- 64点
- 原刊言語
- フランス語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- Charles-Étienne Brasseur de Bourbourg『Monuments anciens du Mexique』(Paris、1866年)。本文、目次、図版解説、原刊図版を対象。
- 権利・利用条件
- 原刊本文はパブリックドメインです。BnFはGallica資料の非商用利用および研究・教育目的の利用を、出典と「Bibliothèque nationale de France」の表示を条件に無償とし、商用利用には事前許可と料金が必要と案内しています。
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