書籍
ANCIENT MONUMENTS · 1848
原題Ancient Monuments of the Mississippi Valley
ミシシッピ川流域の古代遺構
広範な独自測量および踏査の成果を収録・1848年刊 日本語全訳
スクワイアとデイヴィスが、オハイオおよびミシシッピ川流域の土塁、囲郭、マウンド、遺物を測量・発掘記録と図版によって体系化した、スミソニアン知識叢書第1巻(1848年)です。遺構の分類と分布、埋葬習俗、石・骨・金属・貝製品、彫刻、頭蓋計測、岩刻画を全19章に収めます。
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スクワイアとデイヴィスの『ミシシッピ川流域の古代遺構』は、オハイオを中心とする内陸の土塁、囲郭、マウンドと出土品を、測量図と発掘記録によって整理した一八四八年の著作です。スミソニアン知識叢書の第一巻として刊行され、断片的な見聞にとどまりがちだった遺構の記録を、比較できる資料の集成へ変えようとしています。全十九章の対象は大型の構築物から小型の工芸品、人骨、岩刻画へ及びます。
著者たちはまず、土や石による構造物と、道具・装身具・彫刻などの小型遺物を大別します。囲郭については、丘陵や川の屈曲との位置関係、濠、壁の高さ、出入口、内部のマウンド配置を記録し、防御用と祭祀用などの機能を考えます。フォート・ヒル、フォート・エンシェント、ハイ・バンク、ホープトンなど、個別の平面図を並べる方法によって、類似と差異が議論できるようになっています。
マウンドでは形と規模だけでなく、内部の構造と出土状況を調べることを重視します。過去の発掘の結果が不明な例や、住居・耕作などによって原状が失われた場所も記され、利用できる情報の限界が示されます。締まった土を掘り上げる労力や、大型マウンドの発掘に必要な人員と日数も述べられ、調査成果の背後にある作業の具体像を知ることができます。
石、骨、金属、貝などの製品は、形状、材質、加工、用途の推定に沿って検討されます。離れた地域で似た道具が作られることを、人々が共通の必要に応えるため似た方法を考えた結果と説明する箇所もあります。形の類似を直ちに民族的な同一性へ結び付けない議論がある一方、頭蓋や下顎骨の計測を歴史理解へ用いる部分には、十九世紀の身体分類の考え方も反映されています。
本書は現在の年代測定や遺跡解釈をまとめた概説ではありません。機能や担い手についての推測を含む初期の研究として、測量された配置、観察された物質、著者の結論を分けて読む必要があります。開発や土地利用の変化を受ける前の姿を多く記録しているため、個別遺構の研究史にも役立ちます。地図と図版を軸に、北米内陸の考古学が体系的な記録へ向かう過程をたどれる作品です。
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- 原刊
- ワシントン、Smithsonian Institution、1848年
- 翻訳版
- 468頁
- 図版・挿図
- 255点
- 原刊言語
- 英語
SOURCE & PUBLICATION DATA
底本・公開情報
- 底本
- Ephraim George Squier and Edwin Hamilton Davis, Ancient Monuments of the Mississippi Valley: Comprising the Results of Extensive Original Surveys and Explorations, Smithsonian Contributions to Knowledge, Vol. I, Washington: Smithsonian Institution, 1848.
- 権利・利用条件
- 1848年刊の原著本文・図版はパブリックドメインです。米国議会図書館は当該コレクションの書籍を自由に利用・再利用できるものとして案内しています。Project Gutenberg転写は判読・照合補助に限って使用しました。
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